さて、オリエンテーション的なセッション(講義)も終了して、
今回からは課題曲に対して書かれた歌詞を講評していく。
まずは、歌詞の譜割やフレージングをチェックする。
重要なことは、口ずさんだ時に唄いやすく、なおかつ
リスナーが聴き取りやすく分かりやすい歌詞を書くこと。
例えばポエムを書き慣れている人が、曲先の作詞で
最初に当たる壁とはこれだろう。
メロディに縛られない自由詩とメロディにぴったり言葉が
はまってこそ意味がある歌詞とは、似て非なるもの。
次に、表現のチェック。
生徒さんが最初に書いた歌詞の中のよい部分はきちんと評価して、
修正すべき点をロジカルにアドバイスする。
この日、生徒さんに繰り返し話したのは、
「作詞は書いたらおしまい・・・ではなく、何度もリライトして
仕上がるものだ」ということ。
もちろん、最初のインスピレーションはとても重要。
けれど、自分の表現をかわいがっていたり愛でているだけでは、
先には進めない。
あえて、他のジャンルのアートに例えるならば、彫刻ではなく陶芸、
あるいは水彩画ではなく油絵のように、「もんで、叩いて、塗り重ねて」
という修正作業が必須なのだ。
さて、アドバイスを受けた生徒さんの作品のレヴェルがどれくらい
アップするのが楽しみだ。